2026.01.18 Update.

なぜSEIKOムーブメントは、ここまで信頼されているのか - NH系が“世界標準エンジン”と呼ばれる理由 -

こんにちは、エイチエムエスウォッチストア編集部です。

世界中のマイクロブランドから老舗メーカーまで、なぜこれほど多くの腕時計にSEIKOのムーブメントが採用されているのでしょうか。
価格でも、知名度でもなく、“中身”で選ばれ続けているムーブメント。
それが、SEIKOのNH系です。

壊れにくく、精度が安定し、修理しやすく、長く使える。
この「当たり前」を、世界でいちばん高いレベルで実現しているのがSEIKOムーブメントでした。

本記事では、なぜNH系が“世界標準エンジン”と呼ばれるのか。
その理由を、設計思想・技術・実用性の視点から、わかりやすく解説していきます。

なぜSEIKOムーブメントは、ここまで信頼されているのか。

世界中のマイクロブランドが、こぞってNH系ムーブメントを採用している理由はひとつ。
「壊れにくく、精度が安定し、直しやすい」
この“実用時計としての三原則”を、もっとも高いレベルでバランスさせているからです。
SEIKOは、機械式時計を“ロマンの塊”ではなく、“生活に溶け込む道具”として設計してきました。
NH系は、その思想がそのまま形になった存在です。

そもそもNH系とは?

NH系とは、セイコーグループの TMI(Time Module Inc.) が供給する、「3針用・実用特化型の自動巻きムーブメントシリーズ」です。
時・分・秒の3針を基本としたシンプル構造で、壊れにくさと動作の安定性を最優先に設計された、世界中のブランドが採用する“実用機の王様”。
つまり NH=毎日使うために作られた機械です。

NE系ムーブメントとは?

NE系ムーブメントは主にクロノグラフ用ムーブメントを指します。

ETAのクロノグラフムーブメントをベースにエプソン社が改良、製造しているムーブメントで比較的高価格になりやすい機械式クロノグラフを手の取りやすい価格帯で生産できるためマイクロブランドの採用率が少しずつ上がってきているムーブメントです。

なぜSEIKOムーブメントは“壊れにくい”のか?

SEIKOムーブメントは、耐衝撃設計・シンプルな構造・余裕のあるトルク設計により、姿勢差や日常の衝撃でも動作が安定しやすい構造になっています。
これが、「数年後も普通に動いている理由」です。

メンテナンス性という最大の武器

NH系・NE系は世界中で使われているため、部品の流通量・整備ノウハウが圧倒的に豊富。
そのため、
・オーバーホール費用が比較的抑えやすい
・修理を断られにくい
・長く付き合える
という、“初めての機械式で失敗しにくい”環境が整っています。

NH系の「壊れにくさ」はなぜすごいのか?

・低振動設計で部品への負担が少ない
・トルク余裕設計で止まりにくい
・パーツ供給が世界中に流通
長期運用前提で作られた、まさに仕事用エンジンとも言える存在です。

世界標準エンジン、SEIKO NH系ムーブメント

NH35 ― 世界でいちばん使われている機械式ムーブメント

NH35 ― 世界でいちばん使われている機械式ムーブメント

NH35は、SEIKOムーブメントの中でも最も多くのブランドに採用されている、“世界標準”とも言える自動巻きムーブメントです。

基本スペック
駆動:自動巻き+手巻き
表示:日付
パワーリザーブ:約41時間
振動数:21,600振動/時
精度:−20〜+40秒/日
駆動:自動巻き+手巻き

特徴
NH35は、SEIKOムーブメントの中でも最も採用数が多く、“世界標準”と呼ばれる理由が一番はっきり表れているモデルです。
構造は非常にシンプルで、トルクに余裕を持たせた設計と耐衝撃構造により、日常の動作やちょっとした衝撃でも精度が大きく崩れにくいのが特長。
低振動設計によって部品への負担が少なく、長期間使っても精度が安定しやすいため、「止まりにくく、狂いにくい」という評価を世界中で獲得してきました。
部品供給と整備ノウハウが非常に豊富な点も強みで、オーバーホールや修理を断られにくく、初めての機械式として最も失敗しにくいムーブメントといえます。

こんな人におすすめ
・初めての機械式腕時計
・毎日使いたい人
・メンテナンスコストを抑えたい人

NH36 ― 曜日表示付き、生活に一番なじむ実用ムーブメント

NH36 ― 曜日表示付き、生活に一番なじむ実用ムーブメント

NH36は、NH35をベースに曜日表示を追加したモデル。
“何曜日か”をひと目で確認できるため、仕事でも日常でも使いやすい、非常に完成度の高い実用機です。

基本スペック
駆動:自動巻き+手巻き
表示:日付+曜日
パワーリザーブ:約41時間
振動数:21,600振動/時
精度:−20〜+40秒/日
駆動:自動巻き+手巻き

特徴
NH36は、NH35の堅牢性と安定性をそのままに、曜日表示を追加した“生活密着型”の実用ムーブメントです。
曜日と日付の両方を一目で確認できるため、ビジネスシーンや日常使いでの利便性が高く、「実用時計としての完成度」がさらに高められています。
動作の安定性や耐久性、整備性はNH35と同等で、毎日着ける時計として安心して使い続けられる設計。
“1本で完結する実用時計”を求める人にとって、非常にバランスの取れたムーブメントです。

こんな人におすすめ
・ビジネスシーンで使う
・曜日表示が欲しい
・1本を長く使いたい

NH34 ― 世界中のGMTブームを作った実用GMTムーブメント

NH34 ― 世界中のGMTブームを作った実用GMTムーブメント

NH34は、“現実的な価格でGMT機能を実現した革新的モデル”。
海外時間を示すGMT針を搭載し、出張・旅行・海外取引などに強い実用性を持ちます。

基本スペック
駆動:自動巻き+手巻き
表示:日付+GMT
パワーリザーブ:約41時間
振動数:21,600振動/時
精度:−20〜+40秒/日
駆動:自動巻き+手巻き

特徴
NH34は、NH系の堅牢性をそのままに、GMT機能を組み込んだ“実用特化型GMTムーブメント”です。
海外時間を示すGMT針を搭載しながらも、複雑化によるトラブルを最小限に抑える構造が採用されており、GMTムーブメントでありながら、非常に高い安定性を誇ります。
世界中で部品供給と整備ノウハウが共有されているため、GMT付きムーブメントの中では圧倒的にメンテナンス性が高く、“壊れにくいGMT”として評価されています。
初めてのGMTにも安心して選べる存在。
それがNH34です。

こんな人におすすめ
・海外出張・旅行が多い
・GMT機能を初めて使う
・壊れにくいGMTが欲しい

NH35・NH36・NH34でわかる、SEIKOムーブメントの本質

SEIKOのNH系ムーブメントは、「止まりにくい・狂いにくい・直しやすい」という実用時計において最も大切な要素を、世界最高水準でバランスさせた存在です。
NH35は、初めての機械式として最も失敗しにくい“世界標準”。
NH36は、日常使いの完成度をさらに高めた万能型。
NH34は、GMT機能を備えながらも壊れにくさを犠牲にしない、“旅する人のための実用エンジン”。
派手なスペックではなく、“普通に使えること”を徹底して磨き上げたからこそ、NH系は世界中で選ばれ続けています。

“心臓部”から選ぶという、新しい基準

機械式時計は、見た目だけで選ぶと、思っていた以上に「付き合い方」が難しくなることがあります。
だからこそ、どんなムーブメントが中で動いているのかを知ることは、これからの時計選びにおいて、とても大きな意味を持ちます。
SEIKOのNH系は、“最初の一本”にも、“長く使う一本”にも、安心して選べる数少ないムーブメントです。
この先、どんな時計を選ぶにしても、ぜひ一度、“心臓部”にも目を向けてみてください。

※本記事は、HºM'S" WatchStore バイヤーチームによる読みものコンテンツです。
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